北海道中小企業みらい研究所
〒071-0173
北海道旭川市西神楽北1条4丁目
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次に会社の本店所在地を決定します。会社法では、店舗でない会社でも「本店」と表現します。本店所在地とは、会社がある住所のことをいいます。
本店所在地に会社法上の制限はありません。自宅や賃貸マンション・アパートを会社とする場合には、その住所で構いません。ただし、集合住宅や賃貸物件の場合には、事業所として利用してよいか管理組合や賃貸人に確認しておくことが必要です。分譲マンションであったとしても、稀に事業所として利用することが認められていない場合もありますし、居住用として借りたアパートを事前の承諾なしに事業用に転用すると、賃貸借契約違反として大家からアパートの引渡しを求められることもありますので注意が必要です。
本店が移転した場合には、法務局の管轄内の移動の場合で3万円、管轄外の移動の場合には6万円の登録免許税を支払って登記を変更しなければなりませんので、移転する可能性の少ない場所を本店所在地として決定すべきです。
定款において本店所在地の記載方法は、「当会社は、本店を北海道旭川市に置く。」と最小行政区画を記載する方法と、「当会社は、本店を北海道旭川市西神楽北1条4丁目234番地に置く。」と市区町村のほか、番地まで記載する方法があります。
市町村までの最小行政区画までの記載にしておくと、同じ市町村内で会社が移転したとしても定款を変更せずに済みます。
もっとも、定款は変更しなくても登記は変更しなければならないため、どちらが合理的とはいえません。アパートやマンションのように、番地に「○○○号室」などが含まれる場合には体裁上、市町村までにとどめることもあると思いますが、そもそも定款を第三者に閲覧させることはあまりないので、特に気にされることもないでしょう。